Sound Gallery ブログ

吉祥寺のオーディオ機器とNana Mouskouriのレコード・CD専門店ブログ。

NANA MOUSKOURI “遠い道のり”

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NANA MOUSKOURI “遠い道のり”

写真上は、アルバム・タイトルナナ・ムスクーリ/愛はバラのように≫PHILIPS FDX-463 1979)の邦盤LPの表面です。’79年9月の本格的な全米縦断公演でのコンサート曲目として、トラディショナル・ナンバーを中心にアメリカの人気シンガーの曲が収められています。写真下は、アルバム・タイトル≪愛のひととき/ナナ・ムスクーリPHILIPS 28PP-8 1980)の邦盤LPの表面です。アメリカ縦断公演も成功し、国際歌手としての地固めが終わったあとの実力と余裕を感じさせるアルバムです。

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遠い道のり

今回は、これらLPに収められている≪遠い道のり≫を紹介致します。ナナは、トラディショナル・ナンバー(作者不詳の民謡)を数多く取り上げて唄っておりますが、この曲もトラディショナル・ナンバーで、採譜・編曲をしたのはジョン・サケルです。人生の旅を長い道のりにたとえた素朴な曲で、ナナはフランス語歌詞でしっとりと唄います。
一方、英語歌詞の曲はLPのアルバム・タイトルになっている≪愛はバラのように/ ROSES LOVE SUNSHINE≫で、自分を愛してくれない人に、それでも愛していますと訴えかけるリリカルな美しさを持った曲です。

遠い道のり LA ROUTE EST LONGUE

道は長い
でも それを感じない
道は長い
でも それを信じている
ほんの何秒が
何時間にも思えるほど
道は長い
幸せへの道
希望が
私達の道にあふれている
道は長い
でも 終わりが無い


道は長い
でも それについて行く
人生との出会いに
いつも夢中になる
素晴らしい日々を求めて


世界は広い
私には広すぎる
道は長い
貴方までの道

透明感溢れる清楚なナナ・ムスクーリの唄声に、美しい旋律が輝きを増します。ナナには詩情豊かなトラディショナル・ナンバーが良く似合います。

NANA MOUSKOURI “美しきドエート”

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NANA MOUSKOURI “美しきドエート”

写真上は、アルバム・タイトル≪VIEILLES CHANSONS DE FRANCE/NANA MOUSKOURI≫(FONTANA 6499 631 1973 FRANCE)の洋盤LPの表面、写真下はその裏面です。このLPには、フランスの古いシャンソンが集められております。ギリシャの出身であるナナがフランスの民謡に挑み、見事な成功を収めた記念すべきLPです。日本でも同様のLPがアルバム・タイトル≪桜んぼの実る頃/ナナ・ムスクーリ(FONTANA SFX-5094 1974)として発売されました。

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美しきドエート

今回は、本LPに収められている≪美しきドエート≫を紹介致します。この曲は、フランス民謡で、十字軍の戦いにて愛する人を失ったドエートという美しい女性の哀歌です。
彼女は窓際につきっきりで、本を読んでいても心は遥か遠くにあり、戦地の彼の安否を想っております。そこへ息もたえだえに、彼の従者が到着し、御主人の戦死を告げるのです。だから・・・彼女の心は、悲嘆にくれているのです・・・。
ナナの歌声は、誰が聞いても親しみやすく、素朴な民謡の精神を失わず、いにしえの古き時代の香りを感じさせます。

美しきドエート BELLE DOETTE

美しいドエートは 窓際に居て
本を読んでるけど 心は遠く
友達の事を想ってる
地球は回り続けるけれど
彼女の心は悲嘆にくれてる


一人の従者が 広間に入って来て
鞄の鍵を開ける
美しいドエートは 真っ蒼になった
知らせは 良いのか悪いのか
彼女の心は 悲嘆にくれてる


美しいドエートは 従者に尋ねた
私があんなに愛した人は何処
残念ですが 貴女には隠せません
私の御主人は戦いで殺されました
だから 彼女の心は悲嘆にくれてる

クリスチャン・シュヴァリエの編曲と伴奏指揮により唄う、ナナのしっとりとした歌声と絶妙の節回しが、聴く人の胸を打ちます。

本年もよろしくお願い致します! WITH NANA MOUSKOURI!

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本年もよろしくお願い致します!
WITH NANA MOUSKOURI!

2012.12.09にSound GalleryをOPNEし、早や4年余が経過しました。
これまでにオーディオ機器やレコード・CDをお買い求めて下さった皆様、
有難う御座いました。
また、当方のつたないブログを見て頂いた皆様、有難う御座いました。
本年も、どうぞよろしくお願い致します。
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写真は、ナナ・ムスクーリの洋盤LPに添付されていたLP紹介チラシです。

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写真上には、以下のLPが紹介されています。   
・UNE SOIREE AVEC 6638 006
・COMME UN SOLEIL 6312 026
・TURN ON THE SUN 6312 008
NANA STL5266
・POUR LES ENFANTS 6312 025
・SONGS OF MY COUNTRY STL5481
・CHRISTMAS WITH NANA MOUSKOKLI 6312 033

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写真下には、以下のLPが紹介されています。
・BRITISH CONCERT 6651 003
・THE EXQUISITE NANA MOUSKOURI STL5536
・A PLACE IN MY HEART 6312 022
NANA RECITAL ’70 6312 003
・OVER AND OVER STL5511
・MY FAVOURITE GREEK SONGS STL5206
・PRESENTING… NANA MOUSKOURI 6312 036

NANA MOUSKOURI “オールド・トイ・トレイン”

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NANA MOUSKOURI “オールド・トイ・トレイン”

写真上は、アルバム・タイトル≪CHRISTMAS WITH NANA MOUSKOURI≫PHILIPS 6312 033 1972 CANADA)の洋盤LPの表面、写真下はその裏面です。本LPは、ファンの要望に応えて1972年に発表されたクリスマス・アルバムです。ナナの清らかな美しい声と、素直な中にも情感のこもったフィーリングは、クリスマス・ソングにはピッタリで、クリスマス・アルバムの決定版といえます。日本では、同様の邦盤LPが、≪クリスマス・アルバム/ナナ・ムスクーリ≫(FONTANA SFX-5086 1973)として発売されています。

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オールド・トイ・トレイン

今回は、本LPに収められている≪オールド・トイ・トレイン≫を紹介致します。この曲は、カントリー・アンド・ウエスタン畑のシンガー・ソング・ライター、ロジャー・ミラーが作詞・作曲した、愛らしいクリスマス・ソングです。ミラーが自身の息子さんの為に作ったと言われております。“小さなおもちゃの汽車、トラック、そして太鼓。それはサンタのおじさんが袋に詰めて運んでくるプレゼント。坊や、目を閉じて、静かな空から聞こえて来るジングルベルの音に耳を澄まして御覧なさい。”ナナは我が子に言い聞かせる様に、やさしく語りかけます。

オールド・トイ・トレイン OLD TOY TRAINS

古びたオモチャ
汽車にトラック
おお太鼓
サンタのおじさん
大きなふくろ
赤白大きなお洋服
さあ坊や
もうネンネのお時間よ


目を閉じて
耳を澄ましてごらんなさい
静かに
安らかに
聞こえてくるでしょ
ジングルベルが
古びたオモチャ
汽車にトラック
おお太鼓
サンタのおじさん
大きなふくろ
赤白大きなお洋服
さあ坊や
もうネンネのお時間よ


目を閉じて
耳を澄ましてごらんなさい
静かに
安らかに
聞こえてくるでしょ
ジングルベルが
古びたオモチャ
汽車にトラック
おお太鼓
サンタのおじさん
大きなふくろ
赤白大きなお洋服
さあ坊や
もうネンネのお時間よ

ジ・アテニアンズと共に、ムスクーリはひとり二重奏を交えて、やさしい唄声を聞かせてくれます。聞く人の幼かった頃の想い出がよみがえります。楽しいクリスマスのひと時をお過し下さい。

本年最後のブログとなりますが、来年も出来る限りナナ・ムスクーリに関する記事を書いていければと思っております。来年もよろしくお願い致します。

NANA MOUSKOURI “オープン・ユア・アイズ”

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NANA MOUSKOURI “オープン・ユア・アイズ”

写真上は、アルバム・タイトル≪TURN ON THE SUN≫(FONTANA 6312 008 1971 CANADA)の洋盤LPの表面、写真下はその裏面です。本LPは、サイモンとガーファンクルボブ・ディランの歌のほか、マノス・ハジダギスの曲などを取り上げ、英語とギリシャ語を使って、見事な唄声を聞かせてくれます。いずれも彼女のパーソナリティーにピッタリの曲目であり、その真価を充分に味わうことが出来ます。

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オープン・ユア・アイズ

今回は、本LPに収められている≪オープン・ユア・アイズ≫を紹介致します。この曲は、バーグマン、ガルシア、クレッツマーの三人による作詞・作曲の作品で、息子が誕生してから成長していく様子を見守る母親の気持ちや願いが、切々と唄われております。ジ・アテニアンズのドラムだけをバックに、ナナは心に沁みる唄声を聞かせ、その実力を余すところなく発揮します。

オープン・ユア・アイズ OPEN YOUR EYES

目を開けてごらん 生まれたばかりの息子よ
ごらん 貴方の世界が新しく始まるのを
足の下の変化してゆく大地を
天は生きてゆくために それを授けてくれたのよ
ねんねんよ 貴方のこれからの人生がとっても甘く過ぎ去るように
でも次第に 涙の味を知ることになるのよ


目を開けてごらん 大きく成長してゆく息子よ
辛い仕事が待っているのよ
お父さんと同じ骨折りをするようになるわ
背中を曲げて 土を耕すの
砂の下に 貴方が種をまいたものは 誰も知らないわ
日毎にその眠る大地から 何かが芽生えてくるの


目を開けてごらん 優しい息子よ
さあ いとまごいをし 銃を取って
お父さんの後に続きなさい 小山を駆け回り
天は与え 天は奪うから
でも神様と一緒に歩みなさい 若者の心を持って
私はここで 待っているわ ずっと


目を開けてごらん 愛する息子よ
貴方の人生は こんなに早く過ぎ去ってしまったの
どうして すぐ眠り落ちてしまうの
まだ 真昼間だというのに
私と一緒に歩いておくれ 前の春歩いたように
来てごらん 花が咲き始めたのよ
ララララ・・・・・・・・

ナナは、音楽的な響きを持った声で、リリックな演唱を繰り広げて唄います。息子を思う母親の祈りが、聞く人の心に限りない共感を呼び起こします。