読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Sound Gallery ブログ

吉祥寺のオーディオ機器とNana Mouskouriのレコード・CD専門店ブログ。

NANA MOUSKOURI “ハートのクイーン”

f:id:soundgallery:20170305134022j:plain

NANA MOUSKOURI “ハートのクイーン”

写真上は、アルバム・タイトル≪ALONE/NANA MOUSKOURI≫(PHILIPS 28PP-104 1985)の邦盤LPの表面で、写真下はその裏面です。このLPは1985年の録音で、ヒット曲のほかにトラディショナル・ナンバーも幾つか収められております。ナナが50歳の坂にさしかかる頃の作品ですが、その歌声は衰えを見せず、円熟したフィーリングのヴォーカルを味わう事が出来ます。

f:id:soundgallery:20170305134135j:plain

ハートのクイーン

今回は、本LPに収められている≪ハートのクイーン≫を紹介致します。この曲は、トラディショナルなフォークソングのひとつで、採譜・編曲はジョン・サケルです。『今日ここに居るあの人は、明日にはもう行ってしまう。愛する人と別れたら、私はどうすればいいのでしょう。父も母も兄弟も愛しているけれど、みんなを捨てて、私は貴方と一緒に行きます。・・・』という愛の歌で、ナナは英語歌詞で唄います。

ハートのクイーン THE QUEEN OF HEARTS

ハートの女王様へ

悲しみのエースは

今日はここへ

明日は何処へ

 

若い男なら 沢山いても

恋人にするには わずかしかいない

もし 私の愛しい人が行ってしまえば

私はどうすればいいと言うの

 

私の聞いた話では

あそこの山の中には

金や銀が

数えきれない程あると言う

 

私には貴方の心が

読み切れない

私の目は

何も見えない

 

私は父を愛している

私は母を愛している

私は妹を愛している

私は弟を愛している

 

私は友人を愛している

そして 親戚もみんな

でも 私は全てを投げ捨てて

そして 貴方と一緒に行くわ

ジョゼ・スークのギターをフィーチャーした伴奏により、ナナはしみじみとした美しいヴォーカルで愛ゆえの家族と友との別離の歌を唄います。

NANA MOUSKOURI “とねりこの林”

f:id:soundgallery:20170219175830j:plain

NANA MOUSKOURI “とねりこの林”

写真上は、アルバム・タイトル≪SONGS OF THE BRITISH ISLES≫PHILIPS 9101 024 1976 ENGLAND)の洋盤LPの裏面です。このLPは、イギリス民謡の名唱集で、イギリス各地の田園(ウェールズイングランドアイルランドスコットランド)に伝わる代表的な民謡が収められています。写真下は、アルバム・タイトルアヴェ・マリア~母と子のアリア≫PHILIPS 28PP-136 1987)の邦盤LPの裏面です。このLPは、イギリス、フランス、スペインの民謡と古くから伝わるクラシカル・アリアの名曲を集めたナナのベスト・アルバムとなっております。

f:id:soundgallery:20170219180031j:plain

とねりこの林/とねりこの木立

今回は、これらLPに収められている≪とねりこの林/とねりこの木立≫を紹介致します。この曲は、ウェールズ地方の代表的な民謡で、いろいろな歌詞で歌われておりますが、一番多く歌われるのは、伝説民話のバラードで、とねりこの林にて悲劇の恋をしたお姫様の悲しい思い出の物語です。とねりこの葉の優しいささやきが、悲しい思い出を語り掛けてくれます。ナナは、オーウィッグ・ジョーンズの英語歌詞で唄います。

タイトル名の≪とねりこ≫は、セイヨウトリネコという落葉樹で、ヨーロッパ全般に自生しており、大きいものになると樹高20~35m、直径2mにも達します。なお、≪とねりこ≫の和名は≪トネリコ≫で、この木の樹皮に付着するイボタロウムシが分泌する蝋物質を、敷居の溝に蝋を塗って滑りを良くすることから「戸に塗る木(トニヌルキ)」とされたものが転じて「トネリコ」となったと言われています。

とねりこの林  THE ASH GROVE “LLWYN ON”

対訳:ドロシー・ブリトン

優美な とねりこの林に
ハープが鮮やかに 私にものを言う
こずえの日差しに
やさしい顔が 私を見つめ
おさな友達との 再会
静かにささやく 木の葉の下を
さまようほど 思い出がおきる
とねりこの林こそ 私の故郷よ


もう笑えない 心の気楽さも失い
なぐさめには 希望も夢もない
昔の楽しさを 考え込むよりしようがない
悲しんだ死者は ここに再び生きている
彼等は暗い隅々から 私に会いに来る
広い木の葉の 円頂※を仰ぐと
他の友達も 挨拶して下さる
とねりこの林こそ 私の故郷よ

円頂;ドーム状の樹冠の丸い頂きの意

ウェールズ地方のとねりこの林を散策すると聞こえてきます。この≪とねりこの葉のささやき≫を、ナナは丁寧に淡々とした味わいを醸し出して私達に語り掛けます。

NANA MOUSKOURI “遠い道のり”

f:id:soundgallery:20170206174308j:plain

NANA MOUSKOURI “遠い道のり”

写真上は、アルバム・タイトルナナ・ムスクーリ/愛はバラのように≫PHILIPS FDX-463 1979)の邦盤LPの表面です。’79年9月の本格的な全米縦断公演でのコンサート曲目として、トラディショナル・ナンバーを中心にアメリカの人気シンガーの曲が収められています。写真下は、アルバム・タイトル≪愛のひととき/ナナ・ムスクーリPHILIPS 28PP-8 1980)の邦盤LPの表面です。アメリカ縦断公演も成功し、国際歌手としての地固めが終わったあとの実力と余裕を感じさせるアルバムです。

f:id:soundgallery:20170206174416j:plain

遠い道のり

今回は、これらLPに収められている≪遠い道のり≫を紹介致します。ナナは、トラディショナル・ナンバー(作者不詳の民謡)を数多く取り上げて唄っておりますが、この曲もトラディショナル・ナンバーで、採譜・編曲をしたのはジョン・サケルです。人生の旅を長い道のりにたとえた素朴な曲で、ナナはフランス語歌詞でしっとりと唄います。
一方、英語歌詞の曲はLPのアルバム・タイトルになっている≪愛はバラのように/ ROSES LOVE SUNSHINE≫で、自分を愛してくれない人に、それでも愛していますと訴えかけるリリカルな美しさを持った曲です。

遠い道のり LA ROUTE EST LONGUE

道は長い
でも それを感じない
道は長い
でも それを信じている
ほんの何秒が
何時間にも思えるほど
道は長い
幸せへの道
希望が
私達の道にあふれている
道は長い
でも 終わりが無い


道は長い
でも それについて行く
人生との出会いに
いつも夢中になる
素晴らしい日々を求めて


世界は広い
私には広すぎる
道は長い
貴方までの道

透明感溢れる清楚なナナ・ムスクーリの唄声に、美しい旋律が輝きを増します。ナナには詩情豊かなトラディショナル・ナンバーが良く似合います。