NANA MOUSKOURI “サインはピース”
写真は、アルバム・タイトル≪バラ色の日々／ナナ・ムスクーリ ワールド・ヒットを歌う≫(FONTANA SFX-5042 1972) のＬＰ表面です。このＬＰは、NANAの国際的な活躍に合わせて、ヴァラエティ豊かなワールド・ヒットを唄った録音を集めたアルバムです。おなじみの名曲を巧みに消化した感銘の深い歌声に、彼女ならではの魅力を充分に味わうことが出来ます。
“サインはピース”
今回は、本ＬＰに収められている“サインはピース”について紹介致します。この曲は、カナダのソングライターで歌手としても活躍していたジーン・マクレランの作品で、1970年に発表され、翌年オーシャンのレコードがヒットしました。軽快なメロディーの曲の感じや邦題名から若者のフォークソングか恋の歌だと長いあいだ思い込んでいましたが、原題や原詩によるとキリスト教での生き方を説く唄でした。
原題の“PUT YOUR HAND IN THE HAND”に対して、どうして邦題を“サインはピース”としたのでしょうか？日本に合う原題や原詩の適当な訳が見当たらず、唄の雰囲気でもって決めてしまったのでしょうか？『波を静め給うた主の御手に、貴方の手をゆだねなさい。』と、主の御手にすがり苦境を乗り越えることを説いた一編です。
サインはピース PUT YOUR HAND IN THE HAND
洪水を静めた人と手をつなぎましょう
海を静めた人と手をつなぎましょう
自分のことを ちょっと考えてごらん
そうすれば 他の人との違いが判るでしょう
ガリラヤから来た人と手をつなぎましょう
聖書を開くといつも
私の心はおののくの
神殿の商人を追い出すところを読むと いつもそうなの
私はそんな人達とは違うふりをするけど
でも きっとそういう人達と同じ女の子だということを
知って 苦しくなるの
ママは 私が７才になる前に
お祈りをすることを教えてくれたわ
膝まづいてお祈りをすると 天国はいつも
私の近くにあったの
父が２人の子供と妻と一緒に人生を送ったように
自分のしなければならないことをするのよ
でも 彼は 自分の思うことを成しとげるのには
とても時間がかかることを教えてくれたの
NANAはさわやかなフィーリングで、敬虔な感動を盛り上げて唄っております。イエス・キリストに対する信仰の有無に関わらず、若者の歌らしい名曲です！青春時代に戻って、もう一度聴いてみてはいかがでしょうか？
