NANA MOUSKOURI “オドス・オニロン”
写真上は、アルバム・タイトル≪NANA MOUSKOURI PASSPORT≫(PHILIPS 9101 061 Made In England)の洋盤LPの表面です。写真下は、本LPに収められているスナップ写真です。本LPのサブ・タイトルは≪21songs that made Nana internationally famous≫で、1969年から1976年までに収録されたNANAの代表的なヒット曲が収められており、NANAのパスポートの名に相応しい曲目となっております。
今回は、本LPに収められている“オドス・オニロン”について紹介致します。NANAの古くからの十八番であり、恩師であるマノス・ハジダキスの作品でジ・アテニアンズをバッグにギリシャ語で唄われております。NANAはBRITISH CONCERTにて、『夢の中の道を、通りすぎようとします。夢の道は鳥籠みたい、そこには無論だれも住んではいません。』と朗読を続けた後、“オドス・オニロン”を唄っております。
ナナ・ムスクーリによる朗読(BRITISH CONCERTにて)
夢という通りに、皆様方を連れて行きましょう。
この通りは、誰も住んでいない籠みたいなものですが、
皆が住みたいと望んでいる籠といったものなのです。
この通りでは、優しく素晴らしい空のもとで、
若き日の夢が生まれては死んで行くのです。
夢はしばらくの間は続くけれど、残るのは失望ばかりなのです。
夕暮れ時に眠ることが出来ない人達は、
夢を見ることも出来ませんし、歌を唄うことも出来ません。
こんな人達の幸せは、紙で作ったオモチャのようなもので、
天使達の指の間から飛ばされる夢のようなものです。
頭に王冠をのせ、星の着物を着たお伽話に出てくる女王様は、
月みたいなもので、高い所から見おろし微笑んでいるのです。
オドス・オニロン ODOS ONIRON
路には子供の心がある
庭には鳥の巣がある
しかし そこで夜明けまで
雨のように常に降る星に向かって
貴方は何を言っているのか?
お祈りをするために 貴方の髪を下さい
初めから歌をまた私が始められるように
住む家はさびしさの中に 愛を少し隠している
そして少年は 彼の食べ物のように愛を持っている
しかし そこで夜明けまで
雨のように常に降る星に向かって
貴方は何を言っているのか?
お祈りをするために 貴方の髪を下さい
初めから歌をまた私が始められるように
NANAの故郷であるギリシャの唄を聴くとき、特別な思いが込められていると思います。この曲もギリシャの香りが一杯に詰まっており、異国の地に誘われます。貴方も、NANAと一緒にギリシャを旅してみませんか?