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NANA MOUSKOURI “恋のアランフェス”

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NANA MOUSKOURI “恋のアランフェス”

写真上は、アルバム・タイトルアヴェ・マリア~母と子のアリア≫PHILIPS 28PP-136 1987)の邦盤LPの表面で、写真下はその裏面です。本LPは、ナナ・ムスクーリが過去に録音したイギリス・フランス・スペインの民謡、古くから伝わるクラシック・アリアの名歌18篇を集めたベスト・アルバムです。ナナ・ムスクーリの名唱が、やすらぎと愛を伝えてくれます。

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恋のアランフェス

今回は、本LPに収められている≪恋のアランフェス≫を紹介いたします。“アランフェス”は、スペイン中央のマドリード州南部の都市で、スペイン王室の宮殿と庭園が有名な世界遺産にも登録されている古都である。原曲は、スペインの盲目の作曲家であるホアキンロドリーゴによるもので、スペインと古都アランフェスの平和への想いを込めて作曲したと言われている≪アランフェス協奏曲≫(1939年作曲)である。

 

アランフェス協奏曲について

アランフェス協奏曲は3楽章からなり、特に第2楽章はその哀愁をたたえた美しい旋律として広く知られており、病により重体となった妻や失った初めての子供に対する神への祈りが込められているとも言われている。
この第2楽章はポピュラー・クラシックとしても数多く編曲されており、第2楽章のアダージョの部分をアレンジして、フランスのシンガーソングライターであるギイ・ボンタンペリがフランス語歌詞を付け≪恋のアランフェス≫≪我が心のアランフェス≫と名付けました。  「Wikipedia」より

この曲を、シャンソンとしてリシャール・アントニーが歌い、1967年~1968年にかけて大ヒットとなりました。NANAは、W・ブランディンのドイツ語歌詞で唄います。

恋のアランフェス ARANJUEZ-MELODIE “Aranjuez mon amour”

アランフェス
恋に破れて私はここに独りたたずむ
夢の中で 死の間際にも貴方に恋焦がれ
何処へ行っても 貴方の想い出ばかり


アランフェス
二人の恋の足跡が今も残っているわ
バラの花が かつて貴方と来た所に咲き誇っている
恋の炎が まだ私の中でくすぶっているの
でももう あの恋の歌は聴こえないの
聴こえるのは ただジプシーの歌声にも似た悲しいメロディー


アランフェス
何とあの恋は美しかったことでしょう
私は何度も思い出す
私が何を失ってしまったか 今やっと分かったわ
悲しみが茨の棘のように 胸に突き刺さる


アランフェス
もう貴方の所へは戻れないことは知っているの
ただギターの悲しい音色だけが私に付きまとい
こう歌っている 恋はもう終わったと
これを聴く毎に これからずっと胸が痛むことでしょう


夜も昼も私はギターを聴く
その音色は 魔法のように私をとらえる
何時までも アランフェス

アランフェス

美しい旋律と共にNANAのやさしいドイツ語による演唱で、アランフェスへの想いが親しみをこめて伝わってきます。原曲を書いたロドリーゴは、1999年にマドリードにて死去しましたが、ビクトリア夫人と共にアランフェスの墓地にて永眠しています。