NANA MOUSKOURI “樅ノ木”
写真上は、アルバム・タイトル≪CHRISTMAS WITH NANA MOUSKOURI≫(FONTANA 6312 033 1972 NETHERLANDS)の洋盤LPの表面で、写真下はその裏面です。本LPは、NANAが要望に応えて1972年に発表したアルバムで、クスマス・アルバムの決定盤とも言える素晴らしいLPとなっています。日本にては、同様の邦盤LPが、≪ナナ・ムスクーリ クリスマス・アルバム≫(FONTANA SFX-5086 1973)として発売されています。
樅ノ木
今回は、本LPに収められている≪樅ノ木≫を紹介致します。この歌は、ドイツに古くから伝わる民謡で、歌詞は19世紀になってから新たに付けられたものです。この歌は、クリスマス・ソングとしても、ドイツ民謡としても、世界で最も広く知られている曲の一つで、英語圏では≪OH CHRISTMAS TREE≫(おお、クリスマスの木よ)、フランス語圏では≪MON BEAU SAPIN≫(我が美しき樅ノ木)のタイトルで、それぞれの国の言葉で歌詞が付けられ愛唱されています。また、樅ノ木は、冬の間も緑を保つため、強い生命力の象徴とされて来ました。ナナは、ジョルジュ・ペチラスのアレンジによるジ・アテニアンズを伴奏に、フランス語歌詞で唄います。
樅ノ木 MON BEAU SAPIN
私の樅ノ木 森の王者
貴方の緑が 私は好き
冬になって樹々が
美しさを失っても
私の樅ノ木 森の王者
貴方は 装ったまま
聖なる誕生日に
我が家に植えられた 貴方
樅ノ木は美しい
ボンボンもオモチャも綺麗
降誕祭に植えられた貴方は
光りに輝いている
私の樅ノ木 緑の梢※
くっきりとした その姿
我が家に末永く
強さと平和をもたらして
私の樅ノ木 緑の梢※
私にはやさしいその姿
※梢(こずえ);木の枝の先の方の意
『樅ノ木よ、お前は何と立派なのか。冬の間も、枯れること無く緑を保ち続けている。』と、ナナは優しく樅ノ木に語りかけます。
本年最後のブログとなりますが、来年も出来る限りナナ・ムスクーリに関する記事を書いていければと思っております。よろしくお願い致します。