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NANA MOUSKOURI “サモス島の女”

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NANA MOUSKOURI “サモス島の女”

写真は、アルバム・タイトル≪NANA MOYΣXOYPH/OMOPΦH XΩPA H XΩPA MOY≫PHILIPS 818 111-1 1984 GREECE)の洋盤LPの表面です。このLPは、曲目の全てがギリシャ語で唄われるギリシャの曲であり、彼女の歌の本質と醍醐味を、たっぷりと味合うことが出来るアルバムに仕上がっています。日本では、同様の邦盤LPが、≪私のアテネナナ・ムスクーリPHILIPS 28PP-5002 1984)として発売されています。(以前に、当ブログにて紹介いたしました。)

サモス島の女

今回は、本LPに収められている≪サモス島の女≫を紹介致します。この曲は、ポピュラーなギリシャ民謡のひとつです。曲名のサモス島は、エーゲ海の東部、トルコ沿岸にあるギリシャの島で、ギリシャ神話の主神ゼウスの正妻である女神ヘーラーの生まれた島とされています。サモス島の女に捧げる恋物語で、郷土色豊かな伴奏も聞きものです。

≪サモス島の女よ、いつサモスへ行くのか? 私は、海岸にバラの花を敷き詰めて、貴方を迎えよう。金のオールと金の帆を持つ船で、貴方を迎えに行こう。顔にホクロのあるサモス島の女よ。黒い瞳の彼女は、私の心を粉々にしてしまった。≫
永田文夫氏の解説を引用

※永田文夫氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

音楽評論家・訳詩家である永田文夫氏は、今年5月13日にお亡くなりになられました。永田氏は、シャンソンの訳詩や普及にも尽力されました。特にナナ・ムスクーリに関しては、デビュー当初より彼女の紹介やLPの解説を担当されました。当方のホームページのナナの紹介記事や当ブログは、永田氏の解説記事に多くを負っております。的確な解説と信頼出来る記事を数多く提供して頂き、感謝に耐えません。ご冥福を心よりお祈りいたします。
サモス島の女 SAMIOTISA  対訳;荒木英世

サモスの女よ サモスの女よ 
いつサモス島ヘ行くの?
サモスの女よ サモスの女よ 
いつサモス島へ行くの?
浜に車を放ってから サモスの女よ
貴方を迎えに行くよ
浜に車を放ってから サモスの女よ
貴方を迎えに行くよ


貴方が乗る船に 
僕は黄金の帆を張って上げる
貴方が乗る船に 
僕は黄金の帆を張って上げる
金製の櫓を用意して サモスの女よ
貴方を迎えに行くよ
金製の櫓を用意して サモスの女よ
貴方を迎えに行くよ


オリーブを持った 
黒い瞳のサモスの女よ
オリーブを持った 
黒い瞳のサモスの女よ
貴方は僕の心を サモスの女よ
粉々にしてしまった
貴方は僕の心を サモスの女よ
粉々にしてしまった


サモスの女よ サモスの女よ 
いつサモス島ヘ行くの?
サモスの女よ サモスの女よ 
いつサモス島ヘ行くの?
浜に車を放ってから サモスの女よ
貴方を迎えに行くよ
浜に車を放ってから サモスの女よ
貴方を迎えに行くよ

ギリシャ色の濃いリズミカルな伴奏に乗って、ギリシャの詩情と色彩を愛するナナの生き生きとした唄声は、音楽の素晴らしさを共感出来ます。