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NANA MOUSKOURI “ある美しき朝”

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NANA MOUSKOURI “ある美しき朝”

写真上は、アルバム・タイトル≪NOUVELLES CHANSONS DE LA VIEILLE FRANCE≫PHILIPS 9101 213 1978 FRANCE)の洋盤LPの表面で、写真下はその裏面です。NANAはフランス民謡を数多く取り上げて唄っておりますが、本LPも素晴らしい選曲によるフランス民謡集に仕上がっております。日本でも同様のLPが、アルバム・タイトル≪恋人たちの詩集≫(PHILIPS FDX-530 1978)として発売されました。

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ある美しき朝

今回は、これらLPに収められている≪ある美しき朝≫を紹介致します。この曲は、中世紀のフランス各地で歌われていた古謡で、よく知られた唄です。フランス各地には、《娘に花束を捧げ、そして、乙女の恋心が目覚める・・・。》といった内容の民謡が各地にありますが、今回の主人公は羊飼いの娘です。ナナは、この可愛らしい素朴な唄を、やさしく語り掛けるように演唱します。

ある美しき朝 UN BEAU MATIN A LA FRAICHE 対訳;鳥取絹子

微風の吹く素敵な朝

アイ、ラ、ラ、なんて新鮮な朝だったでしょう

急いでする仕事もなかった

アイ、ラ、ラ、うすら寒い朝でした

 

あの人は行きました

アイ、ラ、ラ、なんて新鮮な朝だったでしょう

鉄砲かついで狩猟に

アイ、ラ、ラ、うすら寒い朝でした

 

ウズラもツグミも居なくなって

アイ、ラ、ラ、なんて新鮮な朝だったでしょう

キジ1羽見付けずに

アイ、ラ、ラ、うすら寒い朝でした

 

でもあの人が見たのは羊飼いの娘

アイ、ラ、ラ、なんて新鮮な朝だったでしょう

小さな牧場で小羊達と一緒の

アイ、ラ、ラ、うすら寒い朝でした

 

羊飼いの娘は眠っていました

アイ、ラ、ラ、なんて新鮮な朝だったでしょう

オリーブの木の下で

アイ、ラ、ラ、うすら寒い朝でした

 

これはスゴイ! でもどうしたら?

アイ、ラ、ラ、なんて新鮮な朝だったでしょう

あの人は娘を起こす勇気はありませんでした

アイ、ラ、ラ、うすら寒い朝でした

 

あの人はスミレの花を摘み

アイ、ラ、ラ、なんて新鮮な朝だったでしょう

娘の手に渡しました

アイ、ラ、ラ、うすら寒い朝でした

 

花々は生き生きしていたので

アイ、ラ、ラ、なんて新鮮な朝だったでしょう

娘の心は目覚めたの・・・・

アイ、ラ、ラ、うすら寒い朝でした

娘の心は目覚めたの・・・・

アイ、ラ、ラ、うすら寒い朝でした

美しいギターの伴奏に乗って、ナナは伝統豊かな香りある時代の詩情を、淡々とすがすがしく唄います。なんて新鮮な朝だったでしょう・・・・。