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NANA MOUSKOURI “シャンペンのグラスにたくして”

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NANA MOUSKOURI “シャンペンのグラスにたくして”

写真上は、アルバム・タイトルNANA MOUSKOURI A PARIS≫PHILIPS FDX-453~4 1979)の邦盤LPの表面、写真下はLP見開きのスナップ写真です。このLPは、1978年10月、パリ・オランピア劇場でのステージの模様を収めたアルバムです。ナナの魅力が、ナマのステージそのままの雰囲気で伝わってきます。

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シャンペンのグラスにたくして

今回は、本レコードに収められている≪シャンペンのグラスにたくして≫を紹介致します。この曲は、アラン・ゴラゲールが作曲したもので、セルジョ・ラマの作詞による作品です。グラスに満たされた色とりどりのシャンペンに映る、さんざめく人々との出会いや別れに潜む個々の哀歓を綴った一編です。ナナもシャンペン・グラスに託して、その思いを切々と唄います。

シャンペンのグラスにたくして DANS UNE COUPE DE CHAMPAGNE

シャンペンのグラスの中に
・・・あの夜はすっかり酔っていた
私はバラ色の空想が
思い出の中で 崩れるのを見ました
私がまだ少女だった頃の希望が
溶けるように 消えていくのを・・・
そして私は寛大になれず
私の現在と過去を 結びつけていました


私の人生は どんどん過ぎてゆく
愛の無いまま 生きてしまうのでしょうか?
私にはまるでこのゲームが判らない
沢山の女性が 幸せをつかむゲーム
彼女達 少し嘘をついているに違いないわ


シャンペンのグラスの中に
・・・不眠症をまぎらしていました
私は 私の人生の頂上と
奈落の底が 列を作って進むのを見ました
記憶とは 本当にいい加減
見方をすっかり変えて
人が実際に生きてきたのと
まるで違う話を聞くようです


私の人生は どんどん過ぎてゆく
愛の無いまま 生きてしまうのでしょうか?
私にはまるでこのゲームが判らない
沢山の女性が 幸せをつかむゲーム
彼女達 少し嘘をついているに違いないわ


シャンペンのグラスの中に
・・・六回満たし 六回空け
私は いつも忘れてばかりいた
色々な物を再び見ました
それから沢山の人の顔
嘘をついた人や 真実を言った人
私の人生は 肖像画の画廊の中の
旅でしかないでしょう


私の人生は どんどん過ぎてゆく
愛の無いまま 生きてしまうのでしょうか?
私にはまるでこのゲームが判らない
沢山の女性が 幸せをつかむゲーム
彼女達 少し嘘をついているに違いないわ


シャンペンのグラスで
私は表の顔を 裏に戻しました
そして判りました 人が得たものは 
決して失ったものにまさらないって

ナナはアラン・ゴラゲールの憂いのあるメロディーに乗って、シャンペン・グラスに託した悲しみと喜びを、情感たっぷりに訴えかけます。