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NANA MOUSKOURI “LE PETIT BOSSU”

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NANA MOUSKOURI “LE PETIT BOSSU”

写真は、アルバム・タイトルNANA MOUSKOURI “Quand tu chantes”≫PHILIPS 9101 093 1976 CANADA)の洋盤LPの表面です。このアルバムは、1976年の録音で、ヒット・パレードを賑わした曲だけでなく、<知られざる>名曲を厳選して取り上げております。ナナのさりげない素直なフィーリングの中に、彼女ならではのユニークな個性が発揮されています。日本にては、同様の邦盤LPが≪青空の恋人/ナナ・ムスクーリPHILIPS FDX-309 1977)として発売されています。

LE PETIT BOSSU

今回は、本LPに収められている≪LE PETIT BOSSU≫を紹介致します。この歌は、オーストリアの作曲家であるロベルト・シュトルツ(Robert Stolz)の曲に、ドイツの作詞家であるブルーノ・バルツ(Bruno Balz)が作詞したドイツの歌です。この歌に合わせクロード・ルメールがフランス語歌詞を書いたもので、心優しく美しい娘のお話が綴られております。ナナは、少女の心暖まる物語をしみじみと唄います。
尚、邦題名と対訳の一部に、差別的な表現と思われる箇所があるため、邦題名の方は省略させて頂きました。対訳の方は、歌の内容を把握するのに必要なため記載しております。

LE PETIT BOSSU

昔 遠く離れた村に
忘れることの出来ないほど優しい娘がいました
太陽も今だかつて
こんな美しい娘を見たことがないくらい
それは娘の結婚式の前の晩でした
その村に 一人の小さな男がやって来たのは
そして その男の背中を見て
人々はみんな笑いました


小さなせむし男 ここから去ってくれ
お金をやるから 夜のうちに去ってくれ
他の地へ旅立っておくれ
小さなせむし男は大変悲しんで
また来た道をひきかえしました
恥をかき 失望して・・・その時です 
美しい娘がやって来ました
村の人達をかきわけながら


彼女はその男にキスするために近づきました
彼女はその顔を見て分かったのです
それは婚約者の顔でした
せむしの背中も メーキャップも
彼だという証でしかなかったのです
男は彼女に“僕の未来の妻”と言いました
お前は僕の女王 いやそれ以上だ
お前の心は美しい
心の美しさは 体の美しさにずっと勝るんだ

ナナは、アラン・ゴラゲール指揮の詩情ある伴奏に乗って、心優しい少女の彼に対する想いを余すところなく美しく表現します。