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吉祥寺のオーディオ機器とNana Mouskouriのレコード・CD専門店ブログ。

NANA MOUSKOURI “遠い故郷”

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NANA MOUSKOURI “遠い故郷”

写真は、アルバム・タイトル≪TIERRA VIVA/NANA MOUSKOURI≫PHILIPS 28PP-143 1987)の邦盤LPの表面です。このLPは、スペイン語のアルバムでスペインのヒット曲やスタンダード・ナンバーのほか、フランスの歌やクラシック曲がスペイン語ヴァージョンで構成されております。ナナの豊かな情感と快い雰囲気がかもし出される収録となっております。

遠い故郷

今回は、本LPに収められている≪遠い故郷≫を紹介致します。この曲は、19世紀のイタリアの作曲家ヴィンチェンツォ・ベッリーニが、1831年に発表したオペラ<ノルマ>の中のアリアを、アラン・ゴラゲールがポピュラー風にアレンジしたもので、フランス語歌詞はクロード・ルメールが書き、ナナが取り上げました。仏題は<toi qui t’en vas>で、邦題は<立ち去る人>として紹介されています。<遠い故郷>と言う邦題は、フランス語歌詞の歌によるものと思われます。
今回紹介する歌は、スペイン語の題は<TIERRA VIVE生きている大地>と言う意味で、ナナは、ホセ・マリア・プロンのスペイン語歌詞にて唄っております。オペラ歌手を目指したナナの伸びやかなヴォーカルが、オペラの一端を物語っています。

遠い故郷 TIERRA VIVA 対訳;高場将美

生きている大地
目覚める 生きている大地
いま目覚める お前の夢から
黒く冷たい夜から


よみがえる 生きている大地
灰から 火がよみがえるように
血の中に 力を持って
その力は もう屈服しない


よみがえる 生きている大地
春の花のように
海の精の歌のように
夜明けの光のように


生きている大地
昨日 愛が眠っていたところ
いまお前の空に お前の空に
平和の香りが 呼吸する


よみがえる 生きている大地
灰から 火がよみがえるように
血の中に 力を持って
その力は もう屈服しない


よみがえる 生きている大地
春の花のように
海の精の歌のように
夜明けの光のように


夜明けの光のように

詩情豊かなナナの地中海的なトーンの唄声が、全編にわたり清々として、ゆったりとしみわたる<大地への讃歌>を唄った一編です。

NANA MOUSKOURI “ゲスト”

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NANA MOUSKOURI “ゲスト”

写真は、アルバム・タイトルNANA MOUSKOURI/VIVRE AVEC TOI≫(GRAND RECORDS GLP80004 1980 CANADA)の洋盤LPの表面です。このLPは、有名曲とオリジナル曲がバランス良く配分され、ナナの透明感溢れる唄声に、美しい旋律が輝きを増すアルバムとなっております。国際的な歌手としての実績が余裕と貫録を感じさせるLPです。日本にては、アルバム・タイトル≪愛のひととき/ナナ・ムスクーリPHILIPS 28PP-8 1980)として発売されています。

ゲスト

今回は、本LPに収められている≪ゲスト≫を紹介致します。この曲は、カナダのシンガーソングライターであり作家・詩人でもあるレナード・コーエンが、1979年に発表したアルバム<Recent Songs最近の唄>の冒頭に収められた曲です。
コーエンは9歳のときに父親と死別しており、一旦は家業の仕事に従事するが、その後妻子と共にヨーロッパに渡り、英国、イタリアを経てギリシャに至り、エーゲ海の孤島に移住しておりました。この唄もどこか寂しい雰囲気が全編に漂う訪問者の人生模様を、ナナが綴っていきます。

ゲスト THE GUESTS

一人 また一人 お客さまがやって来る
お客さまがやって来る
親愛に満ちた多くの人々
沈んだ心の少数の人々


今夜の結末は 誰も知らず
なぜワインが なみなみとつがれているか
誰も知らない
私には 貴方が必要なの
貴方が必要なの
貴方が必要なの


そして踊る人達は 踊り始め
泣きたい人達は 泣き始め
ようこそ!ようこそ!と一人の声がする
さあ 私のお客さまを通して差し上げて


今夜の結末は 誰も知らず
なぜワインが なみなみとつがれているか
誰も知らない
私には 貴方が必要なの
貴方が必要なの
貴方が必要なの


やがて人々は よろめきながらその家を後にする
ひっそりと 一人静かに
貴方の本心を見せて下さい と言いながら
または 何故 私を見捨てたのですか と言いながら


今夜の結末は 誰も知らず
なぜワインが なみなみとつがれているか
誰も知らない
私には 貴方が必要なの
貴方が必要なの
貴方が必要なの


突然に 炎が燃え上がって
内側のドアが ぱっと開き
一人一人が入って行く
一人ずつの情熱を込めて


今夜の結末は 誰も知らず
なぜワインが なみなみとつがれているか
誰も知らない
私には 貴方が必要なの
貴方が必要なの
貴方が必要なの


家の中で人々が 美味しい食事をしている時に
家と 庭は崩れ落ちて
人々は庭の垣根越しに
放り投げられる


今夜の結末は 誰も知らず
なぜワインが なみなみとつがれているか
誰も知らない
私には 貴方が必要なの
貴方が必要なの
貴方が必要なの


そして踊る人達は 踊り始め
泣きたい人達は 泣き始め
本心から迷っている人々は
迷い続ける


今夜の結末は 誰も知らず
なぜワインが なみなみとつがれているか
誰も知らない
私には 貴方が必要なの
貴方が必要なの
貴方が必要なの


一人 また一人 お客さまがやって来る
お客さまがやって来る
沈んだ心の多くの人々
親愛に満ちた少数の人々


今夜の結末は 誰も知らず
なぜワインが なみなみとつがれているか
誰も知らない
私には 貴方が必要なの
貴方が必要なの
貴方が必要なの

ナナは、アラン・ゴラゲール編曲・指揮による効果的な伴奏に乗って、コーエンの内省的で文学的な作風の歌を、独自の感性で語り掛けていきます。

NANA MOUSKOURI “五月になれば(美しい五月)”

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NANA MOUSKOURI “五月になれば(美しい五月)”

写真は、アルバム・タイトル≪VIEILLES CHANSONS DE FRANCE≫(FONTANA 6499 631 1973 FRANCE)の洋盤LPの表面です。このLPには、フランスの古いシャンソンが集められています。外国の歌手であるナナがフランスの民謡に挑み、見事な成功を収めた記念すべきアルバムです。日本にても同様なLPがアルバム・タイトル≪桜んぼの実る頃/ナナ・ムスクーリ(FONTANA SFX-5094 1974)として発売されています。

五月になれば(美しい五月)

今回は、これらレコードに収められている≪五月になれば(美しい五月)≫を紹介致します。この曲は、トラディショナルなフランス民謡を、ジョルジュ・ペツィラスがアレンジしたもので、花咲く五月の喜びを唄った童謡です。ナナは、<五月になると、花が咲き始める。あんなに綺麗に可愛く・・・。>と溌剌な唄声で繰り広げます。また、ライブではジ・アテニアンズがメキシコ民謡を唄って割り込んで来るというユニークな構成でも唄われております。

五月になれば(美しい五月) VOICI LE MOIS DE MAY

五月になって
花が咲き始める
五月になって
花が咲き始める


花が咲き始める
あんなに綺麗に 可愛く
花が咲き始める
あんなに可愛く


王の子が行く
花を摘みながら
王の子が行く
花を摘みながら


花を摘みながら
綺麗で 可愛い花を摘みながら
花を摘みながら
とても可愛げに 
 

彼は沢山摘んで
手袋を一杯にした
沢山花を摘んで
手袋を一杯にした


手袋を花で一杯にして
とても綺麗に 可愛くした
手袋を花で一杯にした
とても可愛げに


彼はそれを持って 愛する娘の所へ行った
プレゼントにするために
愛する娘の所へ行った
プレゼントにするために


プレゼントにするために
とても綺麗で 可愛げに
プレゼントにするために
とても可愛げに


ほらこれは百合
さあこの手袋をおとり
ほらこれは百合
さあこの手袋をおとり


この手袋をおとり
こんなに綺麗で 可愛い
この手袋をおとり
こんなに綺麗で 可愛い


貴方が僕を愛してくれるのは
年に四度だけ
貴方が僕を愛してくれるのは
年に四度だけ


年に四度だけ
とても綺麗に 可愛く
年に四度だけ
とても可愛げに


復活祭と万聖節
クリスマスと聖ヨハネの祝日だけ
復活祭と万聖節
クリスマスと聖ヨハネの祝日だけ


クリスマスと聖ヨハネの祝日
とても綺麗で可愛く
クリスマスと聖ヨハネの祝日
とても可愛げに

復活祭;イエス・キリストの復活を祝うキリスト教における最古・最大の祝日。
万聖節キリスト教における全ての聖人を崇敬する祝日。諸聖人の祝日。
クリスマス;イエス・キリストの誕生を祝う祭り。
ヨハネの祝日;パプテスマのヨハネの生誕祭。

ジ・アテニアンズの軽快な伴奏に乗って、ナナは五月の季節の喜びを生き生きと唄います。初期の頃のナナの若い歌声が、快く楽しいナンバーです。