NANA MOUSKOURI “マラゲーニャ”
写真は、アルバム・タイトル≪ある恋の物語~ラテンの心を唄う/ナナ・ムスクーリ≫(PHILIPS PHCA-115 1991)の邦盤CDの表面です。このアルバムは、ラテンのスタンダード・ナンバー集で、お馴染みの名曲にフレッシュなアレンジが施されており、ラテン・ヴォーカルの醍醐味を余すところなく味わうことが出来ます。ナナの情熱を込めてメロディアスに唄い上げる歌声は、ラテン・ナンバーにピッタリで、異国の街を爽やかに流れる風そのものです。
マラゲーニャ
今回は、本CDに収められている≪マラゲーニャ≫を紹介します。この曲は、キューバのエルネスト・レクォーナの作品です。彼は1928年に、全6曲よりなるスペイン組曲<アンダルシア>を発表、これはその第6曲に置かれていました。原題は、スペインの町マラガに伝わる音楽形式の一種で、<マラガ娘>という意味もあり、マラガ舞曲の形を借りてマラガ娘をたたえたものです。似たような原曲名に≪ラ・マラゲーニャMALAGUENA SALEROSA≫という曲がありますが、こちらはメキシコ民謡の曲で、以前に当ブログにて紹介しております。
マラゲーニャ MALAGUENA 対訳:永田文夫
恋が私をあなたの方へ連れてゆく
激しい力で押しやって・・・
あなたの愛もなく生きるより
むしろ死んだほうがましだ
あなたの愛の気まぐれが
この私の中の喜びを殺してしまった
今や私の歌も苦しみとなる
黒い瞳のマラゲーニャ
私の夢のマラゲーニャ
私は苦しくて死にそうだ
あなたの愛ゆえに
ラララララララララ・・・・・
黒い瞳のマラゲーニャ
私の夢のマラゲーニャ
愛してくれなければ死んでしまう
アアアアアアアアア・・・・・
ラララララララララ・・・・・
私はあなたにキッスしたい
アアアアアアアアア・・・・・
ナナは、ラテンの軽快で麗しいメロディー・ラインに乗り、<マラガ娘>への愛をたたえて、張り切った唄声で聞かせます。