Sound Gallery ブログ

吉祥寺のオーディオ機器とNana Mouskouriのレコード・CD専門店ブログ。

NANA MOUSKOURI “リザなんて呼ばないで”

f:id:soundgallery:20181111133853j:plain

NANA MOUSKOURI “リザなんて呼ばないで”

写真は、アルバム・タイトルNANA MOUSKOURI “Quand tu chantes”≫PHILIPS 9101 093 1976 CANADA)の洋盤LP見開きのスナップ写真です。このアルバムは、1976年の録音で、ナナのさりげない素直なフィーリングの中に、彼女ならではのユニークな個性が発揮されています。日本にては、同様の邦盤LPが≪青空の恋人/ナナ・ムスクーリPHILIPS FDX-309 1977)として発売されています。

リザなんて呼ばないで

今回は、これらレコードに収められている≪リザなんて呼ばないで≫を紹介致します。この曲の原曲は、アメリカのカントリー・シンガーソングライターであるジェシー・コルターが1975年に発表した≪アイム・ノット・リサ[I’M NOT LISA]≫という作品で、全米でヒットしました。この曲に合わせて、クロード・ルメールがフランス語歌詞を書きました。<リザという女性に失恋し、人生を捨てようとしている彼に、彼女は優しく慰め、語り掛けていきます・・・。>ナナは、アラン・ゴラゲール編曲・指揮の伴奏に乗って、情緒豊かに唄います。

リザなんて呼ばないで JE NE SUIS PAS LISA

私はリザじゃない・・・
ノン 私じゃない・・・
彼女は貴方を捨てたわ
私はここ
私の目を見てちょうだい
リザの目は ブルーだったはずよ
人は自分に合った
人生を 
夏を過ごすのよ


太陽の通り道
蜜蜂達のロンド
貴方は彼女のせいで
人生をやめようとするの?
大西洋はいつものまま
クリスマスももうすぐよ
人生を楽しむの
私の声で歌うのよ
人生 リザはもう居ないわ
リザ・・・


私はリザじゃない・・・
ノン 私じゃない・・・
彼女は貴方を捨てたわ
私はここ
私の目を見てちょうだい
リザの目は ブルーだったはずよ
人は自分に合った
人生を 
夏を過ごすのよ


私はリザじゃない・・・
私の名は“ナナ”・・・

ナナは、アラン・ゴラゲールの効果的な伴奏に乗って、彼へのゆれるような想いと、微妙に揺らぐ心境を、あますことなく素直な個性で表現します。

NANA MOUSKOURI “少女の頃には”

f:id:soundgallery:20181028132728j:plain

NANA MOUSKOURI “少女の頃には”

写真上は、アルバム・タイトル≪Une soiree avec NANA MOUSKOURI≫(FONTANA 885.549/50 MY FRANCE)の洋盤LPの表面、写真下はLP見開きのスナップ写真です。1969年1月13日、NANAはパリのオランピア劇場で、テレビ番組の特別コンサートを開きました。ジ・アテニアンズをバックにしての完全なワンマンショウーで、ショーは大成功しました。この2枚組アルバムはオランピア劇場での実況録音盤で、日本では同様のアルバムが≪ベスト・アプローズ/ナナ・ムスクーリオランピア劇場実況録音≫(FONTANA FD-9273-4)として発売されています。

f:id:soundgallery:20181028132805j:plain

少女の頃には

今回は、これらレコードに収められている≪少女の頃には≫を紹介致します。この曲は、J・フリードマンの作品で、ピエール・ドラノエがフランス語歌詞をつけました。少女の頃の懐かしの想い出が、ノスタルジックに唄われています。フランス語の原題は、≪私は忘れない/私は覚えています≫です。
原題のJE ME SOUVIENS(ジュ・ム・スヴィアン)は、カナダのケベック州の公式モットーになっており、ケベック州の車のナンバープレートには全てフランス語で[ Je me souviens ]と表示されています。ケベック州は、フランス人の入植により植民地化が進みましたが、その後の戦争によりイギリスの支配がはじまった歴史が影響しているようです。

少女の頃には JE ME SOUVIENS….

今でも覚えている 夢みたいな優しい昔の
あの日曜日を
白いドレスが 私にとても良く似合うって
若者達がそろって言ってくれた あの日のことを


今でも忘れない
教会から パパと一緒に出て来た時を
よそ行きの服で 得意顔して
パパの腕にぶら下がって
ママレードやリンゴ酒ねだって
食べ盛りの私は
よくまあ さんざん
お金を使わせちゃった


今でも覚えている
友達みんなと遊びに出かけた あの昼下がり
白い私のドレスが ひときわ目立って
皆で唄った あの唄も昔から


遠いあの日から 今でも聞こえるみたい
それから それから 私のことを
じっと見詰めていた あの男の子の眼差しも
今でも私は覚えている
ララララ・・・

ジ・アテニアンズの演奏をバックに、ナナの少女の頃の想いを込めた素直な唄声も、ほのぼのと心暖まるものを感じさせてくれます。

NANA MOUSKOURI “青空のメロディー”

f:id:soundgallery:20181014124110j:plain

NANA MOUSKOURI “青空のメロディー”

写真上は、アルバム・タイトル≪QUE JE SOIS UN ANGE≫(PHILIPS 9101 007 1974 FRANCE)の洋盤LP見開きのスナップ写真です。このLPは、フランス語歌詞を中心に、曲目もオリジナル・ナンバーのほか、国際色豊かなイギリス、アメリカ、ドイツ等の曲を取り上げ、親しみやすい演唱を繰り広げています。日本では同様の邦盤LPがアルバム・タイトルナナ・ムスクーリ/夢がある限り≫(FONTANA FDX-133 1975)として発売されています。写真下は、洋盤EP(PHILIPS 6009 593 1974 FRANCE)の表面で、ナナの初期の頃のヒット曲2曲が収められています。

f:id:soundgallery:20181014124220j:plain

青空のメロディー

今回は、これらレコードに収められている≪青空のメロディー≫を紹介致します。この曲の原曲は、ザンベタスとサケラノスによるギリシャの作品(Siko Chorepse Sirtaki)です。フランス語歌詞は、クロード・ルメールの筆によるもので、フランス語の原題[LA MUSIQUE SANS LES MOTS]は、[言葉の無い音楽]で、<貴方の居ない人生は、言葉の無い音楽のようなもの。>と訴えます。ナナは、アラン・ゴラゲール編曲・指揮の伴奏に乗って、郷土色豊かに唄います。

青空のメロディー LA MUSIQUE SANS LES MOTS

ラ・ラ・ラ・・・・・・・・・
人は時の流れと共に居て
何一つ通りすぎないところで
二人は似かようもの
たとえオークの木が もう古くても
貴方が居なければ
私を暖めてくれる 貴方の体が無ければ
私は子供の居ない人生 本当です
言葉の無い音楽です


ラ・ラ・ラ・・・・・・・・・・
貴方が望めば
私は何でも描きます
塔の無いノートルダム寺院だって
ハトを持たないピエロだって
愛の無いハトも・・・
本当です 私は小鳥達が
さえずらないことだって想像します
けれど 貴方の居ない私の人生は想像できません
言葉の無い音楽は とても想像出来ません
ラ・ラ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ラ・ラ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ナナは、ギリシャ色が豊かに味わえる軽快なメロディー・ラインに乗って、楽しい演唱を繰り広げます。印象的なリフレインが快く楽しい一篇です。

NANA MOUSKOURI “ある朝はやく”

f:id:soundgallery:20180930125314j:plain

NANA MOUSKOURI “ある朝はやく”

写真は、アルバム・タイトルNANA MOUSKOURI/SONGS OF THE BRITISH ISLES≫PHILIPS 9101 024 1976 ENGLAND)の洋盤LPの裏面です。このLPは、イギリス民謡の名唱集で、自然の美をイギリス各地の田園(ウェーズル、イングランドアイルランドスコットランド)に求めて、各地の代表的な民謡が収められています。日本では、同様の邦盤LPが、ナナ・ムスクーリ/イギリス民謡名唱集≫PHILIPS FDX-228 1976)として発売されています。

ある朝はやく

今回は、本LPに収められている≪ある朝はやく≫を紹介致します。この歌は、古いイングランド民謡(トラディショナル・ソング)で、原曲は18世紀にさかのぼる民謡《THE LAMENTING MAID(嘆き悲しむ乙女)》と言われておりますが諸説あります。ポピュラーなメロディーとは裏腹に、恋人に置き去りにされそうな乙女が切なく唄う失恋の歌です。ナナは、アラン・ゴラゲール編曲・指揮の伴奏に乗って、乙女の想いを唄います。

日本では、1961年にNHK「みんなのうた」で、『走れ並木を』というタイトルで歌われ、ポプラ並木を車輪が軽やかに駆けぬけていくという行進曲調の歌となっております。

ある朝はやく EARLY ONE MORNING  対訳;ドロシー・ブリトン

ある朝はやく 日の昇る頃
谷で歌う乙女の声を聞いた
「だまさないで ああ捨てないで
哀れな乙女をなぜ このようにあしらうの?」


正直にした約束を 思い出して
優しく抱きついたことも思い出して
この綺麗な花輪 みずみずしいバラ
君を飾ろうと庭で摘んだのよ


一人でさまよい どうかしらと思う
なぜ悲しくなるように 私を捨てたの?
バラに尋ねたい なぜ見捨てられたのかしら?
何故ここで悲しまなければならないの?


小川の流れる あそこの林で
二人楽しく遊んだのに
キスしたり 素直に戯れたり
君は私の焦心の心をだましたの


他の可愛い乙女に会って
しばらく求愛をするでしょう
浮気ばかり 変わったり 変えたり
いつも新しい女を探したり


哀れな乙女が 嘆き歌った
下の谷間でこう歌った
「だまさないで ああ捨てないで
哀れな乙女をなぜ このようにあしらうの?」

ナナは、乙女の嘆き悲しむ切ない失恋の想いを、優しいメロディー・ラインに乗ってさりげなく唄います。イングランドの原風景が、男女の恋愛事情を通して見えて来るような歌です。

NANA MOUSKOURI “愛の訪れ”

f:id:soundgallery:20180916123134j:plain

NANA MOUSKOURI “愛の訪れ”

写真上は、アルバム・タイトルナナ・ムスクーリゴールド・ディスクPHILIPS FDX-244 1976)の邦盤LPの表面です。本LPは、ナナ・ムスクーリが世界各国で35枚のゴールド・ディスクを受賞した記念に製作された全曲フランス語歌詞によるヒット曲集です。写真下は、アルバム・タイトルnana mouskouri≫(FONTANA 460 259 ME 1968 FRANCE)の洋盤EPの表面で、ナナの初期の頃のヒット曲が4曲収められています。

f:id:soundgallery:20180916123405j:plain

愛の訪れ

今回は、これらレコードに収められている≪愛の訪れ≫を紹介致します。この曲は、ナナの恩師であるマノス・ハジダキスの作品です。フランス語歌詞は、ピエール・ドラノエの筆によるもので、女性が愛する男性に『貴方、私を愛しているんなら、早く結婚して!早く!お願いよ!』と迫ります。フランス語の原題は、《貴方は私を愛しているから》です。

愛の訪れ PUISQUE TU M’AIMES

あの大騒動の日に
私達が婚約してから
いくつも季節が過ぎたのに
結婚式はまだだなんて
貴方 私を愛しているんなら
早く結婚して 早く!お願いよ
貴方 私を愛しているんでしょ
早く結婚して 早く!誓ったはずよ


私の黒い髪はまだまだ長く
大きな目は淡い褐色
鏡に向うと
自分でもきれいだと思う
貴方 私を愛しているんなら
早く結婚して 早く!お願いよ
貴方 私を愛しているんでしょ
早く結婚して 早く!誓ったはずよ


私は裁縫もアイロンかけも上手
クレープも作れるし
ハチに刺されたら
どう治療したら良いかも知っている
貴方 私を愛しているんなら
早く結婚して 早く!お願いよ
貴方 私を愛しているんでしょ
早く結婚して 早く!誓ったはずよ


もし私が一文無しでも
私のせいじゃない
私は他の女の人と同じように
子供の作り方ならよく知ってるわ
貴方 私を愛しているんなら
早く結婚して 早く!お願いよ
貴方 私を愛しているんでしょ
早く結婚して 早く!誓ったはずよ

ジ・アテニアンズの軽快な演奏をバックに、ナナは楽しく元気な唄声を聴かせてくれます。<貴方、約束通りに早く結婚式を挙げて!>と、小気味よい演唱を繰り広げます。