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NANA MOUSKOURI “エリノア・リグビー”

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NANA MOUSKOURI “エリノア・リグビー”

写真上は、アルバム・タイトルNANA MOUSKOURI/NANA’S BOOK OF SONGS≫(FONTANA 9299 227 1974 ENGLAND)の洋盤LPの表面、写真下はその裏面です。本LPは、スタンダードな名曲を中心に、ナナが愛を込めてしみじみと唄い聞かせてくれる英語歌詞によるアルバムです。日本にては、同様の邦盤LPが≪谷間に三つの鐘が鳴る/ナナ・ムスクーリ(FONTANA SFX-6036 1975)として発売されています。

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エリノア・リグビー

今回は、本LPに収められている≪エリノア・リグビー(エリナー・リグビー)≫を紹介致します。この曲は、ビートルズのメンバーであるジョン・レノンポール・マッカートニーが1966年に発表した作品です。エリノア・リグビーという身寄りのない老女と、誰からも相手にされないマッケンジー神父という淋しい人物達による悲しい物語を綴ったものです。この曲は、ビートルズのクラシック風の曲の中で、イエスタデイと共に評価が高く、様々なジャンルのアーティストからカヴァーされています。
後に、リヴァプールのセント・ピーターズ教会にあるウールトン共同墓地に、実在したエリノア・リグビーのお墓があることが判りましたが、歌詞の人物・内容とは無関係だそうです。また、リヴァプールのスタンリー通りにはベンチに座ったエリノア・リグビーの銅像が設置されています。

エリノア・リグビー ELEANOR RIGBY

ああ 全ての淋しい人達を御覧なさい
これは 全ての淋しい人達の物語・・・・


エリノア・リグビーは 
教会で米粒を拾う
その教会は 夢の中
そこで結婚式は行われた
窓辺で待つ彼女 
ドアの傍で 何かの衝動を抑えたような顔つきで
一体それは誰のため?
全ての淋しい人達
彼等は皆 何処から来るのでしょう?
全ての淋しい人達
彼等は皆 何処に居るのでしょう?


父マッケンジーは 
説教の文句を書いている
誰一人 聞きはしない 
誰一人 やって来はしない説教の・・・
見て御覧・・・・・・
誰一人 居ない夜 一人で靴下を繕っている彼の姿を
彼は一体 何を心配しているのでしょう
全ての淋しい人達
彼等皆 何処から来るのでしょう?
全ての淋しい人達
彼らは皆 何処に居るのでしょう?


エリノア・リグビーは 
教会で死に
彼女の名前と一緒に 埋められたけれど 
誰一人来なかった
父マッケンジーは 
手から泥をぬぐい落とし 墓から歩いて行く
そう 誰一人 救われはしなかった
全ての淋しい人達
彼らは皆 何処から来るのでしょう?
全ての淋しい人達
彼らは皆 何処に居るのでしょう?


ああ 全ての淋しい人達を御覧なさい
これは 全ての淋しい人達の物語・・・・

ナナは、この曲の難解なテーマである《孤独》を綴った≪淋しい人達の物語≫を、切々と訴えかけるように唄いきります。