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NANA MOUSKOURI “いつも心を”

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NANA MOUSKOURI “いつも心を”

写真上は、アルバム・タイトル≪パリの恋人/ナナ・ムスクーリ ファーストアルバム≫NANA MOUSKOURI FIRST ALBAM>(PHILIPS SFX-7226)の邦盤LPの表面です。このLPは、全ての曲がフランス語歌詞で編集されており、メロディーが美しく優れた歌詞の歌が選曲されています。写真下は、洋盤EP(nana FONTANA 460 262 ME 1968 FRANCE)の表面で、ナナの初期の頃のヒット曲4曲が収められています。

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いつも心を

今回は、これらレコードに収められている≪いつも心を≫を紹介致します。この曲は、アメリカのカントリーシンガー・ソングライターとして息の長い活躍を続けたメル・ティリス(Mel Tillis)の作品(Ruby, Don’t Take Your Love To Town)で、ケニー・ロジャーズが唄いました。この曲に、ボリス・ベルグマン(Boris Bergman)がフランス語歌詞をつけもので、兵役から戻った彼を置いて出ていく彼女(ルビー)に、《心だけは残して》と綴られております。

いつも心を RUBY, GARDE TON COEUR ICI 対訳;蒲田耕二

彼女は髪を結い上げる
それから爪の手入れもする
ルビーはまもなく街を出る
彼の方は 自分の殻に閉じこもる
壁に濃くなる影が 彼等に告げている
「朝日がどんどん昇ってゆくよ」と
おおルビー せめて心は残しておくれ


お前は知っているはずよ
彼が何も望んで戦に出たんじゃないこと
それに帰って来たんだから
昔のように 腕を広げて迎えておやりよ
彼が少々変わったからといって
お前の人生に 男なんか用はないというの
おおルビー 心はここに繋いでおゆき


何もかもがおしゃかになった者にとって
男を愛するのが辛いこと 私だって知っている
でも辛抱するのよ そしたら分かる
すべてがうまく収まるわ
お前と同じに 私も長く待たされた
そして出ていってしまったの
おおルビー 心だけは残しておくものよ


ルビーは行っちゃった
色を変える空を 彼は見上げる
彼の胸の内が既に
何百回となく変わったように
私には分かるのだけれど 彼はきっと
お前の命を奪うかも知れないわ
ルビー 心だけは残しておゆき
ルビー 心だけは残しておゆき

ナナは、クリスチャン・シュバリエ楽団による軽妙な伴奏に乗って、去り行くルビーに願いを込めて語り掛けていきます。