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NANA MOUSKOURI “プティ・ピエール”

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NANA MOUSKOURI “プティ・ピエール”

写真上は、アルバム・タイトル≪JE CHANTE AVEC TOI LIBERTE≫PHILIPS 6399 295 1981 HOLLAND)の洋盤LPの表面、写真下はLP見開きのスナップ写真です。ナナは1980年代に入ると精力的な活動を開始し、自分の持ち味に合ったアルバムを発表するようになります。このアルバムもヨーロッパの気品を備えたソフト・ヴォーカルを楽しむことが出来ます。日本にては、同様のLPが≪愛は遥か彼方に/愛と喜びの詩≫PHILIPS 28PP-26 1981)として発売されています。

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プティ・ピエール

今回は、本LPに収められている≪プティ・ピエール≫を紹介致します。原曲は、ギリシャのアリキ・ラリオス(Aliki Larios)の作品です。ナナが唄うのはピエール・ドラノエとクロード・ルメールがフランス語歌詞を書いたものもので、人間の歩みを川の流れに例えて、人の成長の過程が綴られております。ナナは、重々しい曲の進行に乗って、テーマの真面目さを強調してゆっくりと語り掛けていきます。

プティ・ピエール PETIT PIERRE 対訳;鳥取絹子

川は 
最初 二・三滴の雨
小さなピエールは
最初 二・三個の夜の真珠
川と小さなピエール
滝のような空の下


川は 
最初 澄んだ水の小さな泉
小さなピエールは
最初 軽く走れる小さなコース
何かが始まる前の小川や贈り物は
どちらも奇蹟
でも そのうちきっと戦いが・・・・


川は 
最初 二・三滴の雨
小さなピエールは
最初 二・三個の夜の真珠


川は 
今では ゆったり流れる大河
小さなピエールは
今では 愛ばかり追い求める男
流れや急流を
だんだん信じるようになった彼等
ついに栄光を手にしたの
でも 物事には終わりがある


川は 
いつか 海と一緒になる
小さなピエールは
いつか 大地と一緒になる

ナナは、アラン・ゴラゲール編曲・指揮による重厚な伴奏に乗って、<小さなピエール>の歩みを川の流れに例えて丁寧に唄います。