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吉祥寺のオーディオ機器とNana Mouskouriのレコード・CD専門店ブログ。

NANA MOUSKOURI “パワー・アンド・グローリー”

NANA MOUSKOURI “パワー・アンド・グローリー”

写真は、アルバム・タイトル≪緑の輝き/ナナ・ムスクーリ(FONTANA SFX-5013)の邦盤LPの表面です。本LPは、サイモンとガーファンクルボブ・ディランの歌のほか、マノス・ハジダキスの曲などを取り上げ、英語とギリシャ語で見事な唄声を聞かせてくれます。いずれも彼女のパーソナリティーにピッタリの曲目であり、その真価を充分に味わう事が出来ます。

パワー・アンド・グローリー

今回は、本LPに収められている≪パワー・アンド・グローリー≫を紹介致します。この曲は、レコードの解説文ではドラモンド・スミス(Drummond-Smyth)作のフォーク・ソングであると紹介されていますが、作者や歌詞の内容等の詳細は不明です。

パワー・アンド・グローリー THE POWER AND THE GLORY

教会の尖塔 鳥のさえずり
誰にも聞こえなかった静かな泣き声
命は巡り巡っていく 目は地面を見つめる
風は冷たく吹くが 金持ちは年をとらない


種は蒔かれても 収穫はない
まさに工場の第2級の不良品
そして君たち四人には力と栄光が


心が壊れそう 音を立てないで
地主は10エーカーの土地を購入
勇気があれば 空中の城に登ることができます
私を見ようとしないで 存在することは存在しないこと


種は蒔かれても 収穫はない
まさに工場の第二級の不良品
そして君たち四人には力と栄光が


ある人にとっては寒い ある人にとっては暖かい
ある人にとっては晴れ
男達が外の通りを眺めている間
牛乳と蜂蜜を求めて


種は蒔かれても 収穫はない
まさに工場の第二級の不良品
そして君たち四人には力と栄光が


種は蒔かれても 収穫はない
まさに工場の第二級の不良品
そして君たち四人には力と栄光が

ナナは、マイク・ヴィッカーズの楽団を伴奏に、モダンな感覚でこの曲を処理し、感動的に唄い上げていきます。

NANA MOUSKOURI “最後の思い出”

NANA MOUSKOURI “最後の思い出”

写真上は、アルバム・タイトル≪OVER & OVER  NANA MOUSKOURI≫(FONTANA STL5511 1969)の洋盤LPの表面で、写真下はその裏面です。このアルバムには、1960年代のナナのヒット・ナンバーが収められております。各国のフォーク・ソングを中心とした優れた曲が選曲されており、聞く人の心に何かを訴えかけてくれるアルバムとなっております。日本にては、同様の邦盤LPが、≪オーバー・アンド・オーバー/ナナ・ムスクーリ(FONTANA SFX-7354 1974)として発売されています。

最後の思い出

今回は、本LPに収められている≪最後の思い出≫を紹介致します。この曲は、アメリカのシンガーソングライターであるトム・パクストンが1964年に作詞・作曲して歌い、成功を収めたモダン・フォーク・ソングです。ジュディ・コリンズらがとりあげヒットさせ、≪最後の思い≫という日本題でも知られています。<あなた>への去り難い思い出が切々と綴られております。ナナは、忘れがたい<私の心の最後の思い出>を、さっそうと唄いあげていきます。

最後の思い出 THE LAST THING ON MY MIND

学ぶには遅すぎる教訓だ
砂で出来た 砂で出来た
瞬く間に 私の魂はひっくり返る
あなたの手の中で あなたの手の中で


別れの言葉もなく去っていくのです
足跡は置き忘れるの?
もっとあなたを愛しておけばよかった
思いやりのないつもりはなかった
それが私の心の最後のことでした


あなたには去る理由がたくさんある
これはわかっています これはわかっています
雑草も着実に成長しているのですから
行かないで下さい 行かないで下さい


別れの言葉もなく去っていくの
足跡は置き忘れるの?
もっとあなたを愛しておけばよかった
思いやりのないつもりはなかった
それが私の心の最後のことでした


朝ベッドに横たわっているとき
あなた無しで あなた無しで
私の中にあるすべての歌は死んでしまう
あなた無しで あなた無しで


別れの言葉もなく去っていくのです
足跡は置き忘れるの?
もっとあなたを愛しておけばよかった
思いやりのないつもりはなかった
それが私の心の最後のことでした


それが私の心の最後のことでした
それが私の心の最後のことでした

ナナは、ジ・アテニアンズによる快いメロディー・ラインに乗って、軽やかな演唱を繰り広げてやさしく語り聞かせます。

NANA MOUSKOURI “シーイング・イズ・ビリーヴィング”

NANA MOUSKOURI “シーイング・イズ・ビリーヴィング”

写真上は、アルバム・タイトル≪アローン/ナナ・ムスクーリ(PHILIPS 28PP-104 1985)の邦盤LPの表面で、写真下はその裏面です。このLPには、英語歌詞によるヒット曲のほか、トラディショナル・ナンバーからポピュラー・ナンバーまでが含まれており、ナナ・ムスクーリによる円熟したフィーリングを存分に楽しむことが出来ます。LP発売と同時にCD化もされています。

シーイング・イズ・ビリーヴィング

今回は、本LPに収められている≪シーイング・イズ・ビリーヴィング≫を紹介致します。この曲は、グレン・マーティン(Glenn Martin)による作品で、原題は≪見ることは信じること≫で、日本語では<百聞は一見に如かず>に当たります。これは、自分で何かを見たら、予想外の事実にも関わらず、真実であると信じることを意味します。この歌の歌詞には、男女のそんな関係が綴られております。

シーイング・イズ・ビリーヴィング SEEING IS BELIEVING

昨日の始まりは
百日前と変わらない
彼が手を差し伸べて私に触れた
足が冷たい木の床に触れる前に


彼の隣に横たわり
その瞬間の考えが私の心を満たした
私はほとんど知りませんでした
私が本当に彼を愛しているとは


見ることは信じること
信じることは感情です
愛する気持ちがなくなったら
私達のこれまでのすべても
元にもどるだろう
彼の荷物をまとめて
前に進んでいく


彼は私が必要とするものを持っていました
彼は私のなかの飢えをおぎなう方法を知っていた
彼は私の気持ちをコントロール
私が住んでいる場所で
彼は私に触れた
彼の思い出を信じるのは難しいですが


見ることは信じること
信じることは感情です
愛する気持ちがなくなったら
私達のこれまでのすべても
元にもどるだろう
彼の荷物をまとめて
前に進んでいく


見ることは信じること
信じることは感情です
愛する気持ちがなくなったら
私達のこれまでのすべても
元にもどるだろう
彼の荷物をまとめて
前に進んでいく

ナナは、フランス・ポピュラー界の才人アラン・ゴラゲール編曲によるカントリー・スタイルの曲調にのって、明るくリズミカルに<彼との関係>を唄います。

NANA MOUSKOURI “ラ・マラゲーニャ”

NANA MOUSKOURI “ラ・マラゲーニャ”

写真は、アルバム・タイトル≪ある恋の物語~ラテンの心を唄う/ナナ・ムスクーリPHILIPS PHCA-115 1991)の邦盤CDの表面です。このアルバムは、ラテンのスタンダード・ナンバー集で、お馴染みの名曲にフレッシュなアレンジが施されており、ラテン・ヴォーカルの醍醐味を余すところなく味わうことが出来ます。ナナの情熱を込めてメロディアスに唄い上げる歌声は、ラテン・ナンバーにピッタリで、異国の街を爽やかに流れる風そのものです。

ラ・マラゲーニャ

今回は、本CDに収められている≪ラ・マラゲーニャ≫を紹介致します。原題の<マラゲーニャ・サレローサ>は<愛嬌のあるマラガ娘>で、マラゲーニャはスペインの港町マラガの女性のことです。<ラ・マラゲーニャ>は<マラガ娘>として知られるメキシコ民謡で、ウァステカ地方に伝わるソン・ウァステコ(ウァステカの歌)の一種だそうです。スペインからやって来た女性への歌と思われますが、メキシコ娘をスペインの容姿端麗なマラゲーニャにたとえて賛美した歌かもしれません。

ラ・マラゲーニャ MALAGUENA SALEROSA 対訳;永田文夫

なんてきれいなあなたの瞳
ふたつの眉のその下に
ふたつの眉のその下に
なんてきれいなあなたの瞳
それらは私を見たがってるが
けれどあなたの許しがなければ
けれどあなたの許しがなければ
まばたきさえもしてくれない


愛嬌たっぷりのマラゲーニャ
あなたのくちびるにキッスしてみたい
あなたのくちびるにキッスしてみたい
愛嬌たっぷりのマラゲーニャ
そして言いたい 美しい娘さん
あなたはきれいでチャーミング
あなたはきれいでチャーミング
けがれのないバラのよう


あなたに富をあげられないけど
私は心を捧げよう
私は心を捧げよう
この貧しさのその代わりに・・・


愛嬌たっぷりのマラゲーニャ
あなたのくちびるにキッスしてみたい
あなたのくちびるにキッスしてみたい
愛嬌たっぷりのマラゲーニャ
そして言いたい 美しい娘さん
あなたはきれいでチャーミング
あなたはきれいでチャーミング


けがれのないバラのよう・・・
あなたはきれいでチャーミング
あなたはきれいでチャーミング
けがれのないバラのよう・・・


けがれのないバラのよう・・・

ナナは、ラテンの軽快で美しいメロディー・ラインに乗って、ファルセット(裏声)を効果的に使った見事な演唱を聞かせます。

NANA MOUSKOURI “愛のおもちゃ”

NANA MOUSKOURI “愛のおもちゃ”

写真上は、アルバム・タイトル≪アマポーラ~恋のアリア/ナナ・ムスクーリ(PHILIPS 28-PP135 1986)の邦盤LPの表面で、写真下はその裏面です。LPの紹介帯には、<素晴らしいサウンドでナナの声が響き渡る。地中海の美しさと、スペインの香りに満ちたヨーロッパ・サウンドの決定版。>と紹介されています。全曲がスペイン語で唄われており、ナナのスペイン語により曲に豊かな情感が与えられ、快い雰囲気と感銘を与える仕上がりのLPとなっております。LP発売と同時にCD化もされています。

愛のおもちゃ

今回は、本LPに収められている≪愛のおもちゃ≫を紹介致します。この曲は、読み人知らずの民謡曲(トラディショナル・ナンバー)で、採譜・編曲はジョアン・サケルです。<あなたを愛することが私にとってどれほど悲しいことか。あなたを愛することで、あなたは私に痛みを与えた。あなたを愛する人生はとても悲しい。>と、真剣に恋に想い悩む心の葛藤が淡々と綴られております。

愛のおもちゃ JUGUETE DE AMOR

ああ あなたを愛するのはとても悲しいことか ああ ああ ああ
ああ あなたの愛はなんと悲しいことでしょう


自分の幸運をかろうじて信じていた頃
あなたを愛することで あなたは私に痛みを与えました
自分の幸運をかろうじて信じていた頃
あなたを愛することで あなたは私に痛みを与えました


なんて優しい愛を約束したんだろう ああ ああ ああ
あなたは私に千の終わりのない言葉を誓った


他人の声はほとんど聞こえませんでした
あなたは私を愛していたことを忘れていました
他人の声はほとんど聞こえませんでした
あなたは私を愛していたことを忘れていました


残酷であり続けて 残酷で欺き続けて ああ ああ ああ
もうあなたを愛したくない
あなたを愛する人生はとても悲しいものです
もうあなたを愛したくない


あなたを愛する人生はとても悲しいものです
愛がおもちゃになるとき
あなたを愛する人生はとても悲しいものです
愛がおもちゃになるとき

ナナは、スペイン情緒漂うメロディー・ラインに乗って、恋に悩み苦悩する心情をしっとりと語り掛けていきます。