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NANA MOUSKOURI “バラの花咲く野原”

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NANA MOUSKOURI “バラの花咲く野原”

写真は、≪喜びの歌~クラシック名曲集/ナナ・ムスクーリ(PHILIPS 546 923-2 1999)の邦盤CDの表面です。本アルバムは、1989年の白鳥の歌~クラシック名歌集/ナナ・ムスクーリの続編に当たるもので、ナナのクラシックに対する深い愛情を感じさせる名曲集で、今回も前作と同様に七ヵ国語で歌っており、“歌詞”に対する深い拘りと見事な仕上がりが納得出来るアルバムです。

バラの花咲く野原

今回は、本CDに収められている≪バラの花咲く野原≫を紹介致します。この曲は、オーストリアの作曲家であるロベルト・シュトルツの作品です。オペレッタ、映画音楽、ウィンナ・ワルツ等の普及・発展に寄与し、<20世紀のヨハン・シュトラウス>と称えられました。作詞は、ドイツのソングライター兼シュラーガー音楽のライターであったブルーノバルツです。ナナはドイツ語歌詞で、<野に咲く最後の薔薇の花>に想いを託して語り掛けていきます。

バラの花咲く野原 AUF DER HEIDE BLUH’N DIE LETZEN ROSEN  
対訳;岡本和子

野に咲く最後の薔薇の花
茶色の葉がくたびれて木から落ち
秋風がイヌサフランに抱擁する
夏の終わりとともに過ぎ去っていく青春の夢
もう一度 かつてのように接吻したい
春と幸せの夢をみたい
野に咲く最後の薔薇の花
ああ 青春は二度と返ってこない


春はもはや
消え去ってしまった
菩提樹の上で鳴く鳥もなく
世界は花の衣装を失い
じき冬がやってくる
私がかつて抱擁をした
美しい木も寂しげに立っている
はるか昔の日々に感じた
吐息のような香だけが残る


野に咲く最後の薔薇の花
茶色の葉がくたびれて木から落ち
秋風がイヌサフランに抱擁する
夏の終わりとともに過ぎ去っていく青春の夢
もう一度かつてのように接吻したい
春と幸せの夢をみたい
野に咲く最後の薔薇の花
ああ 青春は二度と返ってこない


美しき青春 美しき青春よ
もう一度だけ
戻ってきてはくれないか

ナナは、フランク・ガリ指揮によるシンフォニック・オーケストラをバックに、《過ぎ去っていく青春》を懐かしみ清楚に唄います。